ABCハウジング オープンガーデンに行こう!

人をつなぎ元気を生み出す公園
〈長尾台二丁目公園〉

個人のお庭を3軒訪れた後にやって来たのは『長尾台二丁目公園』。手入れが追いつかずうっそうとして怖いくらいだった公園を地域の人が協力し合って、人の集まる明るい公園に生まれ変わらせたそうです。そこには公園の美しさだけでなく、人のつながりを育み、町を盛り上げた物語がありました。公園再生を担った『グループ緑のこだま』代表の松永さんにお話を伺いました。

メンバー手作りのトレリスは、つい扉を開けたくなる

見晴らしがよく心地良いベンチはこの町のオアシス

「始まりは2004年です。まちづくりに県から30万円の補助金が出るという話がありました。この辺りには9つくらいの自治会があるのですが、均等に分配するとそれぞれがわずかになってしまうということで、コンペティションで1つに決めることになったそうです。ところが結局手をあげたのがこの地区の自治会長さんだけだったようで、そのお金は私たちが貰い受けることになりました。私と副代表は植物が好きで、それ以前に淡路島にある景観園芸学校で緑を使ったまちづくりを学んだことがあり『学んだからには何かしなければ』という気持ちがありました。そこで有志を募り、そのお金を使って『この公園を再生し地域の交流の場にする』という活動を始めたんです。すると、3ヶ月ほどでオープンガーデンフェスタがあり、いきなりシルバーガーデン賞をいただいて、やる気に勢いがつきました。でも、必死じゃないんです。もちろんみんなで頑張るのですが、力仕事や日曜大工的なことは私たち女性陣が『こうしたいな、ああだと良いな』とつぶやくと、ものづくりの好きな男性陣が楽しみながら形にしてくださる。このベンチもあの納屋も手作りなんですよ。他にも、当番を決めなくても朝、水やりをしてくださる方がいたり、掃除してくださる方がいたり、仕事中にもかかわらず夕方ちょと寄って水やりしてくれる方がいたり、決め事をしなくても自然にコトが進むんです。助け合う仲間とのつながりと、その仲間と一緒につくったこの公園を大切に思うから自然に体が動くのでしょうね。月に2回ほどみんなで公園を手入れするのですが、作業の後このベンチに集まって、家のこと体のことなど気持ちのモヤモヤを吐き出しあって元気をもらって帰って行く。他にも、クリスマスに地域の子ども達を集めてパーティをしたり、学校に出張して行って木工教室を開いたり、地域再生の話を聞きたいと言う地域へ出向いて講演をしたり、楽しいコト、やりがいのあるコトがたくさんあって…。みんなそこそこ高齢なので、ここでのつながりや活動が生きる力になっているという方も少なくないと思います」。

公園再生のメンバー。子どもたちも一緒に家族で参加される方も

公園手入れの作業の後はベンチでのお喋りに花が咲く

オープンガーデン前の作業の様子

花や緑がキレイな公園ですが、眺めて楽しむだけの大人の場所ではありません。小さな子ども達が思う存分遊べるよう花壇を移動させて広場をつくったり、砂場の横にみんなで使えるおもちゃを置いたり、子ども達が摘んで食べられるようなグミやブルーベリーなどの植物があったり、子どもからお年寄りまで集い楽しめるよう、優しい気持ちの詰まった公園でした。

滑り台下再生前

滑り台下再生後

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