ABCハウジング オープンガーデンに行こう!

落葉樹が四季を告げる庭
〈高島邸〉

では、庭主さんたちはどう思っているのでしょう。実際に宝塚オープンガーデンをたずね、参加者の庭への思いやオープンガーデンに参加する目的などをお聞きしました。

最初にお伺いしたのは、南宝塚駅にほど近い住宅街にある高島さんのお宅。傾斜地にあるので宅地の位置が高く、道路からお庭の様子はよく分かりませんでしたが、庭につながる階段を登ってみると眩しい緑が目に飛び込んできました。

木陰が涼しげな高島邸のお庭。バラとクレマチスのシーズンを前に、新緑がまぶしい

花柄を摘む高島さん。庭に木陰ができるようになってから花壇の石に腰をかけて涼むこともあるのだそう

「今はチューリップなどが終わって、バラやクレマチスの開花を待っている端境期なので緑一色で、少し寂しいですが…。5年前にバラの映える庭にしたいとガーデナーさんにアイデアをもらって作った庭なんです。それまでは、造園屋さんを入れることもなく、母と私が思い思いに好きな草木を植えていたので統一感のない庭になっちゃっていたんです。しかも、『植物はとにかく日当りが大切だ』と思っていたのでカンカンに日の当たる庭でしたね。でも、それは思い込みでした。庭には日陰も大切。日陰が必要な子(植物)もいるんですね。それでガーデナーに勧められて、落葉樹で木陰を作って、以前からあった木も活かしながら季節を告げる庭にしました。まず、2月にしだれ梅が咲いて3月にミモザ、4月が桜で5~6月にジュンベリー、7月は夏椿、8月はサルスベリという具合に次々と咲いて、冬前には紅葉。葉が落ちると地面に日がよく当たるようになって、地植えのクリスマスローズが元気になります。そういう四季の移り変わりが見られるのが庭の醍醐味ですね。

日のよく当たる壁面のラティス一面にバラとクレマチスが咲くのだそう

駐車場の隅にも木陰のできるプチガーデン

木の下には木陰を好むティアレラなどの草花

それとは別に最近新たに見つけた楽しみがあるんです。ボタニカルアートという植物画をご存知ですか。虫眼鏡を覗きながら葉脈やおしべめしべまで細かくリアルに描く水彩画なんです。以前は一生懸命写真を撮っていましたが、最近はもっぱら描く方ですね。教室に通っているのですが、先生は植物について学術的にも精通している方なので、より深く植物を知ることができますし、教室の仲間は当然お花が好きですからオープンガーデンにも来てくれました。他にもオープンガーデンに来てくださる方は、みなさんお花好きという共通点がありますから話は盛り上がりますし、いろいろな情報交換ができて楽しいです」。

庭にバラを植えたいというささやかな思いは、さまざまな知識を得るきっかけとなり、さらにはボタニカルアートという新しい趣味やお友達との出会いまでもをつくってくれたようです。

丹誠込めた花々を以前は写真で残していたが、最近はもっぱらボタニカルアートで残しているのだそう

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