では、どうやって大好きなはずの雑貨を減らすことができたのでしょうか?
「はじまりは、友人が勧めてくれた1冊の整理収納の本。『モノって捨ててもいいんだ』と目からウロコが落ちました。それからもさまざまな片づけ本を読み、モノを減らすことの意味を理解し、実践するようになり、その効果を心から実感するようになりました。
何より、モノを減らすと驚くほど楽になります。
例えば、キッチンの便利グッズ。便利だと思って買うのですが、いざとなるとモノがあり過ぎてどれを使うのがベストなのか悩んでしまうし、買ったモノは使わなければならないという強迫観念にも駆られてしまいます。以前おしゃれだという理由だけでジュース絞り器を買った時などは、それが目に入る度に『ジュースを絞らなきゃ』という気持ちに追い立てられてちょっと辛かったです。
とにかくモノが多いと肉体的にも精神的にも疲れるのです。もちろん相変わらず雑貨は好きでしたから、すぐに処分できた訳ではありません。気持ちが萎えてきたら、本を読み返して奮起させ、それを繰り返しながら5年くらいかけて徐々に減らしていきました。今ではすっかり習慣化して、本に頼らなくても適正なモノの量や選び方が分かるようになりましたけどね」。