【歴住】歴史にまつわる住まいの話

思わず誰かに話したくなる歴史的建造物や
著名人の住まいにまつわるエピソードを集めました。

すんなりとは入れない、入り口のナゾ。

利休の茶室

時代劇などでよく見かける茶室。
千利休や秀吉が茶をたしなむシーンが思い浮かびます。

さて、この茶室の出入り口、妙に小さいと感じませんか?

利休が考案したと伝えられるこの出入り口、開口部は約66センチ四方しかなく、体をかがめなければ入ることも出ることもできません。

そのにじり寄るような姿勢から「にじり口」と名づけられたといいます。

この小さくて使いづらそうな出入り口にもきちんとした理由があります。

それは身分にかかわりなく、にじり口を通る際には頭を下げて謙虚な気持ちにならなければならない。茶室に入れば誰もが平等であるという意味が込められているのです。

茶室には日常的なものや考えを一切持ち込ませないという、利休ならではの美学がうかがえます。

最近ではマンションにも茶室を作る人が増えているとかで、いつの時代にも人気があるようですね。

京都妙喜庵 待庵イメージ

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