家族とのこれからの暮らしについて、
考えてみたことはありますか?
大切な家族と
最も多くの時間を共に過ごす“家”。
家と家族。これからの暮らしを
子育て世代を中心に
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つむぱぱさんといっしょに考えてみませんか?
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第1章住宅展示場見知りの僕だけど
第1章住宅展示場見知りの僕だけど
「幸せはお金で買えない」とよく言うが、その通りである。
特に家族を持つと、その意味がはっきり理解できる。
子どもが無事生まれてきてくれた幸せ。全員が健康で何事もなく過ごす1日。
そういった日々は、当たり前すぎて、なかなか気づけないだけで、本来とても貴重でプライスレスなのだ。
でも、その一方で、「お金でも結構買えそうじゃない?幸せ」と感じた、そんな1日だった。
我々が行ったのは、東京の立川にあるABCハウジングの住宅展示場『ハウジングワールド立川』。
今我々家族4人は、東京にある、決して広いとは言えないマンションをリノベーションして住んでいる。
家を買うときには、もちろん一軒家も検討はしたけれど、結局予算的な都合などでマンションとなった。
そのことについて特に不満もないし、概ね満足している。と思っていたら、そんな我が家の妻が、 「大阪で一軒家に住む」ことへの憧れを、日に日に強めている節がある。
「大阪に住むんやったら、私は北のほうがええなぁ・・・」
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「大阪やったら、その金額でめっちゃ広い一軒家住めんで!」など
聞いてもない大阪情報を最近ちょいちょい言ってくるのだ。
大阪出身の妻にとっては、大阪は東京と比べて人と人の距離感が心地良いようで、
子どもものびのび育ってくれると考えているようだ。
先日、妻の実家に帰省した際の最終日に、新世界で串カツを食べたのだが、
その油が悪かったのか、妻が夜中にリバースしていた。
翌日の東京行きの新幹線の中で、それでも名残惜しそうに大阪の良さについて語っていた。
正直、現時点では、引っ越すことは考えていないが、
妻がこれほど日に日に想いを募らせているのであれば、
もしかしたら今後、大阪へ引っ越すことがあるかもしれない。
その来るかもしれないいつかのために、一軒家事情を知っておくのは、決して損なことはないはずだ。
今回、我々にとっては、初めての住宅展示場となる。
今まで行ったことなかったのは、「入りにくいから」というだけのシンプルな理由だった。
中途半端な心の持ち主は立ち入ってはいけない空気が張り詰めているようで、
勝手に人見知りのような、「住宅展示場見知り」をして今まで生きてきた。
そんな僕は、ちょっと緊張している。
横で、妻は少しワクワクしていた。
たぶん、大阪のことを考えていたのだと思う。
都内にある家から、高速で約1時間。
ようやく着いた。
まだ午前なのに、だだっ広い駐車場には、少し場所を探さないと車が停められないくらいに混んでいた。 -
第2章おしゃれマダムハウス
第2章おしゃれマダムハウス
「センターハウス」と呼ばれている会場が、展示場の入り口になっていた。
受付で、「こちらのアンケートをお書きいただいてもよろしいでしょうか?」と、用紙をいただき、
名前や住所、その他けっこう細かい必要事項をびっしり書き込む。
そのアンケートと引き換えに「オリジナルギフト」と書かれた大きなメロン一玉入るぐらいの箱をいただいた。
重さもメロンくらいだった。もしかしてメロンかも、と一瞬期待したがそんなはずはなかった。
プレゼントをもらったうれしさと、サイズ的に、できれば帰るときに頂きたかったという気持ちがちょっぴり混じった「ありがとう」を伝え、センターハウスを後にした。(近畿では、見学後にプレゼントをいただけるみたいです。家に帰って中を開けたら、洗剤など使い勝手の良い品々が入っていました)
視界の前に広がる圧倒的な広さの会場の中には、どうぞ見てくださいと言わんばかりの立派な家が立ち並んでいた。
都会の所狭しと肩を寄せ合い立ち並ぶそれとは違う、しっかりと余裕のあるファビュラスな街づくりがされていた。
空気が澄んでよく晴れた日だったこともあり、思わず伸びをしたくなる開放的な空間だ。
よーし、たくさんのモデルホームに入って、いろいろ見てみるぞ。
そう意気込み、とりあえず目の前にあった3階建てのお家にお邪魔をする。
ミニチュアダックスフンドを2匹飼っている、50代の洗練されたマダムが住んでいそうな空間だった。
もう子どもは大学か社会人になったようで家にはおらず、夫と2人で悠々自適な生活をしている、そんな家だった。
その証拠に、1階の半分はカフェのようなつくりになっていて、趣味も兼ねてカフェの運営を自宅でできる仕様になっていた。おそらくここで、お手製のパウンドケーキを振舞うのだ。
「こんにちは~」
中にいたのは、マダムではなく、30代の笑顔がすてきな男性だった。
「どうぞどうぞおあがりください」
まだ1軒目で、他の家もたくさん見てみたかったので、失礼とは思いつつ、
上げていただくなり「(細かい説明は大丈夫なので)中をサッと見せてもらいたい」旨を伝えた。
すると「もちろんです!承知しました。では、まずこちらのアンケートに・・」
再びアンケートを書きながら、「場所はどの辺りでお考えですか〜?」など、色々と質問に答えているうちに、ついつい話し込んでしまった。いかんいかん。
このままだとマダムのパウンドケーキまででてきそうな勢いだったので、
さっと見せて欲しいことを再度お伝えし、マダムのお宅を拝見させていただいた。
1階の向こう側には、シューズインクローゼットがあり、その広さに妻が感動していた。
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2階3階もベッドやキッチンなど、全体的に余裕が感じられるレイアウトで、自分の家の3倍くらい広かった。
この広さなら、ゴールデンレトリバー2匹なのかもしれないと思った。
お礼を言って、後にした。
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第3章パンダが仲間に加わる
第3章パンダが仲間に加わる
ハウジングワールド立川には、関東最大級の住宅展示場だけに、50を超える家があった。
たくさん見られるのはありがたかったが、一軒目を見終え、全部見てまわるのは無理だと察知した。
入って見たいと思う家だけ、見学する方針に変更した。
通路を歩きながら、左右に並ぶ家々を見渡す。
それぞれの住宅の前には、小さなテントで縁日をしていたり、こどものおもちゃのオマケを用意したりと工夫していた。「あれ、よくCMしてるよな~、なんやろう」と妻が呟く。
大きなポスターの中から人気タレントがこちらを見つめていた。
ちらちら見ていたら、そのメーカーの方が、「もしよかったらどうぞ~」とつむぎに渡してくれた。企業商品のロゴを背負ったパンダだ。紐がつけられており、ペットのようにカラカラと引けるようになっているやつだ。
このタイプの人形は、前に夏祭りで当てた「犬」と「鹿」を入れると、これで3頭目になる。
なぜ、パンダなんだろう?と少しの間考えていたのだが、
つむぎはその企業商品とパンダの関係性など全く気にすることなく、嬉しそうにパンダを引いていた。(このパンダ以外でも、各企業のお家に入るたびに、いろいろなオマケをもらうので、帰るときには、持てないほどいっぱいになります)
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第4章くつろぎがすごい家
第4章くつろぎがすごい家
メンバーが4人と1頭になった我々が次に入ったのは、とにかくすごい住宅だった。
玄関からして広かった。車一台停められそうな玄関で靴を脱ぎ、上がらせてもらうと、
右手には、さらに広いリビングが広がっていた。
「天井も高いですね」というと、
「はい、天井も、高さをご希望に合わせて変えられます」と説明してくれた。
さらに、この家は、社会人であるお嬢さんと、そのご両親が3人で住んでいる家、という設定であることも教えてくれた。
たくさんのお家をこの日見たのだが、その中でも1位か2位くらいによかった。
この家に住んでいたら、そりゃ「一人暮らししたい」なんて言わないよな~と、そのお嬢さんに共感した。
真ん中が吹き抜けの階段のようになっているのだが、階段までのアプローチに2~3段高い踊り場のようなスペースがある。
リビングからその踊り場挟んで向かい側にも、ソファシートとテレビがある小さなスペースがあり、こっちでもくつろげるような作りになっていた。
説明によると、「ご夫婦とお嬢さんが別のスペースにいても、一体感が感じられる空間づくりをしている」とのことで、ほぉなるほどと思った。確かに感じられる。
2階には、主にご夫婦とお嬢さんの寝室だった。リビングとフラットに作られたバルコニーもあり、ゆっくりくつろぐには十分なスペースがあった。さらに奥に行くと、寝室なのだが、寝室まですぐの薄暗く怪しい雰囲気のあるアプローチに、一人がけのソファがあった。
「ここは何をする場所ですか?」と聞くと、
「夜お休みになる前に、本を読んだり、一杯お酒を嗜んだりしてくつろぐ場所でございます」
ここの住人は、くつろぐのが大好きな家族のようだ。
全体的に品が良いけども嫌らしくなく、さりげなく、住みやすさをとてもよく考えてつくられていると感じた。長く愛せそうな家である。妻からは、羨ましい・・と書かれてありそうなため息が漏れている。
「お客様からオーダーをいただいて設計するので、実際はすべて一から自由に決められるのですが、この展示してある家のつくりを気に入ってくださって、そのままオーダーされる方もいらっしゃるんですよ」と教えてくれた。
あれこれと難しく考えるより、これだけくつろげるのだから、もうこのままください、と言いたくなる気持ちはとても理解できた。
「ちなみに、この家具とかも全部つけて、大体いくらくらいになるんですか?」と聞き、教えてもらった。・・・今のペースでローンを組んだ場合、164歳まで働く必要がある金額だった。
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高い、と言いたいわけじゃない。ひとつひとつのこだわりや、広さなどを踏まえると、納得の金額ではある。メーカーはここまでできるということを見せるために、最高クラスの展示モデルにしているとのことだった。
住宅展示場にあるお家の中でも、割と現実味のあるサイズに近づけてあるものや、先ほどのように、「そもそもこの大きさの土地は都内に買えないだろうな~」と思うものまで、大小様々なお家が展示されていた。大きい展示住宅は、憧れや期待を感じることができるけど、現実のスケールに置き換えて想像するのが難しく、その逆も然り。一長一短あるらしい。
妻の一軒家への期待をますます膨らます結果を残し、後にした。 -
第5章つむぎ、ハートを掴まれる
第5章つむぎ、ハートを掴まれる
持参していた昼食を食べた後、お昼の休憩がてら館内をまわってみた。
すると、とてもファミリーフレンドリーな施設であることがわかった。
トイレはもちろん、授乳室もあり、週末などには託児できる会場もあるらしい。
小さいお子さん連れで、あの広い会場を1日まわるのは、なかなかハードだ。託児できるのは、とてもうれしい。
さらに定期的にワークショップやショーなども行なっており、子どもにも飽きさせない工夫がされていた。
僕が行った時は、小さな段ボールの家に、シールを貼ったり、ペンでイラストを書いたりして箱を作り、その中にお菓子を入れてくれて「お菓子の家」ができるという内容のワークショップだった。最高につむぎのツボを押さえたワークショップである。ハートはしっかりキャッチされていた。満足そうに家をつくっていた。
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時期によってはヒーローショーなども開催され、その時は大いに盛り上がるらしい。
さあ、温まったところで、再び見学再開だ。 -
第6章色々だからおもしろい
第6章色々だからおもしろい
ここから、怒涛のように色々なメーカーの住宅を見た。
たくさん見てゆくうちに、面白いほど、各メーカーの違いがわかる。メーカーの担当者が説明してくれる情報については、概ねカタログなどで自分で調べれば分かるはずだが、
家に入った時の品質感、その時体感する感情は、カタログやネットではわからない部分だと思う。
正直、あまり好みではない家もあったし、逆に、海外の高級ホテルを感じさせる家や、入った瞬間、憧れる家もあった。
この体感の違いを感じるだけでも、行ってみる価値はあると思う。違うという点では、各メーカーの担当者の雰囲気も特徴に違いがあって、面白かった。
基本的にはどのメーカーの担当者も誠実に説明してくれるので、好感を持てる。一流ホテルのフロントのような丁寧な接客をする「おもてなしタイプ」や、自社の弱みも隠さず教えてくれる「本音タイプ」など様々な担当者のタイプがいるが、その中でも一際印象に残ったのが、とあるメーカーの「池上彰タイプ」だ。
池上彰よりも若く、おそらく40代の男性の担当者だった。
玄関から入り、リビングに行くなり突然
池上「ここからリビングを見ると、なんだか部屋が広く感じませんか?」
僕「・・ええ、確かに」
池上「なぜ広く感じると思います?」妻「・・部屋の奥が見えへんから?」
池上「正解です、さすが奥様!ここからだとちょうどLの字の壁に向こうの奥の壁が隠れて見えないので、視覚的に広く感じるんです!・・じつはもう一つ理由があります。ご主人様、なんだと思いますか?」
僕「・・この手前の部屋の天井が高いから?」
池上「・・!?・・すばらしい!お見事!以前にもいらっしゃったことがあるのですか!?」
クイズ形式で、その住宅メーカーの秘密に迫ってゆくタイプである。池上「この収納棚、下にレールが無いのわかります?」
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僕「あ、ほんとだ」
池上「なんでだと思います?」
など、各ポイントでクイズにしてきたので、途中からクイズ待ちしている自分がいた。 妻もクイズに夢中になっていた。
モデルホームの店先で、人気キャラクターの風船があり、それをつむぎが欲しがったがために見学に入ったのだけれど、池上彰と白熱したクイズバトルができてよかった。ありがとう、池上さん。 -
第7章 夢、思い描くのは、プライスレス。
第7章夢、思い描くのは、プライスレス。
気づけば、5、6時間経っていた。足もくたくただ。少し空も暗くなってきている。
気温とつむぎのテンションが、少しづつ下がり始めていた。
小さな子どもを2人連れての展示場巡りは、このくらいが限界である。我々は最後に、見学した住宅の数だけ回せる、福引をすることになった。(会場によって抽選条件に違いがあるみたいです)「つむぎ、回してごらん」
たくさん見学したので、何度も何度もつむぎが取っ手を回す。
そのたびに白い球が申し訳なさそうに出てきて、最後、ポケットティッシュと交換してもらった。
「よかったね、あたりだよ!」と励ますと、感情のない声で「うん」と言っていた。
「オリジナルギフト」と書かれた大きな箱、人気キャラクターの風船、サンタクロースのろうそく、ビーズにお菓子、あとパンダ。
色々なプレゼントを荷室に乗せて、帰路につく。
「住宅展示場に来て、その体験を書いてください」と依頼が来たとき、本当は少し悩んでいた。
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もし行ってみて、他人におすすめできないような感じだった場合、それは書くべきではないと思っていたからだ。
「入りにくいから」というだけのシンプルな理由で、今までずっと「住宅展示場見知り」をして生きてきた僕にとって、
今回初めての住宅展示場巡りは、どうだっただろう。
結果、住宅展示場に対する思い込みや偏見は、180°変わった。と言ってもいいような気がする。
行ってみて気づいたことは、住宅を買うことを具体的に検討している人はもちろんだが、自分の家を将来欲しいな、とかそんな将来を思い描いているカップルや、若いご夫婦も、気軽に足を運んでいい場所であるということ。
思い描いてなくても、フラッと立ち寄って、あそこの家いいなぁ~など感じてもらうだけでもいいと思う。
実際家なんてそんなすぐに買えるものではないし、メーカーの方々も見学するあなたがすぐに家を買える人かどうかなんて、いちいち気にしていない。
服屋さんで、試着したけど買わなかった時のようなバツの悪さは1mmも感じる必要はない。
夢を思い描く時間は、とても幸せな時間だ。
それに、たくさんのおまけまでついてくる。
まだ行ったことない方は、テーマパークの一種のようなところだと思って、ぜひ気軽に行ってみてください。
よーし、明日からまた仕事がんばろう、と思えるはず。
それに、その場所での思い出や会話、感じたことはプライスレスなのだから。
帰りの車内で、妻の大阪情報が止まらなかった。
つむぱぱ
つむぱぱによるABCハウジング書き下ろし漫画が、
Web限定で公開します!読み切り1話完結型なので、見逃さないように!
「つむぱぱ」って?
3歳の娘「つむぎ」や、7月に生まれた弟「なお」との日常をInstagramアカウント「tsumugitopan」にてほっこりとしたイラストで表現し、子育て世代を中心に幅広い人気を誇るインスタグラマー。Instagramのフォロワーは、現在約55万人。コミックエッセイ「きみはぱぱがすき?」の発売や、百貨店での展覧会、ショッピング施設でのワークショップなど多彩な活動を展開。
公式インスタグラム:tsumugitopan