ABCハウジング このまちのストーリー

神様のいる場所 Vol.1

まつりが生み出す貴重な社会経験

10月本番のまつりの準備は、年明けから徐々に始まります。月1回程度の寄り合いを続けながらタオルや法被のデザインを考えたり、曳き唄をアレンジしたり…。
本格的に練習が始まるのは9月末頃。それ以降は連日続きます。
唄を歌いながらだんじりを曳くこの地方のまつりの練習と言えば、「曳き唄」と「鳴りもの」。

だんじり小屋の中で唄と鳴りものを練習する様子

曳き唄は基本となる唄はあるものの、年々さまざまなアレンジが加えられるので、レパートリーは無数に

民謡のような独特な節回しの曳き唄の歌い手は主に2人。しかし、だんじりが曳行される3日間を歌い通すと声を潰してしまうので、何人かは歌えるようスタンバイしていて、10代や20代前半のメンバーの中にはカラオケ店で演歌を歌うなどして小節を回す練習をする人も…。
鳴りものは小太鼓と大太鼓、鉦の3つで、若手の仕事。基本的には先輩の姿を見て学びますが自身でアレンジすることもあるのだそう。それぞれが責任を持って、率先して練習します。

鳴りものの中で最も華やかな「鉦」

軽快なリズムを刻む「小太鼓」

青年団へ入団する若者が減る中、逆に飛び込んでくる若者たちはまつりが大好きだったり、憧れの先輩がいるなど熱い思いを持っています。それが原動力になっているからなのか、彼らの責任感や行動力は、とても頼もしく見えます。
また、青年団に入ると、さまざまな年齢や職種の大人たちと一緒にまつりを作り上げていくという、学校では得られない経験ができることも彼らのたくましさを育んでいるように思います。
これから社会に出る若者にとって「青年団」そして「まつり」は、貴重な出会いや経験をつくってくれているようです。

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