インテリア訪ねあるき3

2階への階段は、小柄で和服の静江夫人のために優しい配慮が見られます。

勾配はゆるめで手すりもやさしい曲線です。西側の窓の黄色いガラスが夕日を受けて、階段付近は日暮れまでとても明るいそうです。

階段の窓は外から見るとしっかりスパニッシュスタイルです。

2階にはゲストルーム、主寝室、そして博士の書斎があります。

2階の各室の窓からは比叡山や大文字送り火の「大」の文字が間近に望めます。

主寝室には奥行きの深いクローゼットや浅めの引き出しなど、使いやすい造り付け収納が設置されています。

最初はベランダだった主寝室南側のスペースは、外側に窓をはめて眺めのよいサンルームにしました。

博士の書斎は二方に大きく窓が開けられ、造り付けの書棚に囲まれていても、開放感があります。

デスクサイドの書棚と、部屋を囲む天井までの造り付けの書棚には、今も博士の本がびっしり。西側の窓からは春、疎水べりの見事な桜の花を満喫できるそうです。

機能的な部屋の一隅に小さなニッチ(壁のくぼみ)。絵や花が楽しめます。

東側に庭を配し、藤棚や小さな温室も作って自然を楽しんでいます。

ダイニングルームからは藤棚のあるベランダに直接出られます。

ススキのあたりには池も作られています。

門を入ってまっすぐ行くとサンルームの横を通って庭に出ます。

駒井家住宅はいかがでしたでしょうか。
ヴォーリズ夫人の一柳(ひとつやなぎ)満喜子さんと駒井静江夫人とは神戸女学院時代の学友であり、共にクリスチャン活動を進めた先進的な女性でした。

右の造り付け戸棚は当時のもの。

取材協力

(2013.01.25更新)

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