インテリア訪ねあるき3

Vol.10 明治~昭和初期の洋館住宅を訪ねて3

関西学院大学や神戸女学院、大丸百貨店心斎橋店など、多くの建物を設計したことで知られるウィリアム・メレル・ヴォーリズですが、今回は住宅の例として、京都の駒井家住宅を訪ねました。
ヴォーリズの建築の根底にはキリスト教の信仰があり、健康的で能率的な住まいを提供する奉仕の精神に裏打ちされているところが、大きな特長といわれています。

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京都の東山のあたり、閑静な住宅地の中で控えめな印象の外観です。

疎水沿いの道に面した駒井家住宅は、京都大学理学部の教授であった駒井卓博士ご夫妻の住まいとして、1927(昭和2)年に建てられました。当時アメリカで流行したアメリカン・スパニッシュスタイルの外観と言われていますが、通りから目につくのは赤い屋根瓦くらい。門の前の小さな「公開中」の掲示がなければ通り過ぎるほど控えめな印象です。

中に入ると、アメリカン・スパニッシュのデザインが少しずつ見えてきます。

玄関ポーチはレンガ敷き、ドアの上には半円アーチの飾り窓が可愛らしい。

玄関入って正面がリビングルーム、左手のドアはダイニングルームの入口です。

クリスタルのノブはアメリカからの輸入品。
お客様が入るドアは紫色、住人用のドアは透明。

居心地の良いリビングルームとダイニングルーム。

壁面より外側にせり出した窓と造り付けのソファで、囲むようなリビングのスペースが生まれ、雰囲気も和みます。南側に見えるアーチ窓のサンルームが、リビングを一層魅力的にしています。

ダイニングルームは、右手のドアから庭に面したテラスに出ることができます。またリビングとの間には折れ戸が設置され、間仕切ることもできます。

洋館の中に自然な形で和室を組み込んでいます。

玄関を入って右手が和室の入口。廊下に面したドアは洋風で引き戸、和室側には踏込みの板の間があります。

洋風の上げ下げ窓を出窓のように見せて内側には障子(この日は外されている)を設置、6畳間が広く感じられます。

東側の襖を開けるとサンルームです。

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