インテリア訪ねあるき2

Vol.09 明治~昭和初期の洋館住宅を訪ねて2

今回訪ねたレトロな洋館住宅は、旧ハンター住宅です。元は、異人館で有名な神戸の北野町にありましたが、移築され現在は王子動物園内の一角にあります。
冬季は閉館されるので、今シーズン最後の公開日に滑り込みで取材に行ってきました。

イメージ01

王子動物園の山側、一番奥まったところにあります

創建は明治22年頃。ドイツ人A. グレッピー氏の依頼で英国人技師によって建てられたといわれています。

明治40年、英国人のE.H.ハンター氏が買取り、創建場所と同じ北野町内に移築改造して現在の建物に仕上げました。

昭和38年に現在の場所に移築され、昭和41年に国の重要文化財に指定されました。

瀟洒な外観に比べてインテリアは重厚です

玄関は建物の左手奥。外観の華やかさに比べて小さめの印象。

玄関室は天井が高く、ドアもどっしりと重厚です。

玄関を入ってすぐ右手、書斎へのドア。ブロークンペディメントと呼ばれる破風飾りのついた額縁は大迫力。

玄関室からホールへのドアに
施された装飾。

1F応接室とダイニングルームの広々としたスペースに、豊かな生活が偲ばれます

家具の記録が全くなく、当時どのような家具が使われていたか不明とのことで残念!

応接間のマントルピースは白さがひときわ美しい大理石。
印象的なフレームのミラーはハンター家令嬢の結婚披露宴の写真にも写っており、間違いなく当時のもの。

両室の間のドアは左右の壁に納まる引き込み戸。立派なレールが付いているのでドアカーテンもあったと想像されます。

壁の上部の細いレールは、額絵や掛け軸を吊り下げるピクチャーレールの役割のようです。

ダイニングルームには素敵な暖炉とシャンデリア。

TOPへ戻る ▲