二世帯住宅円満のツボ
二世帯同居にもめ事はつきもの?と、はじめからあきらめていては計画は進みません。
それぞれの世帯が、ほどよい距離感で心地よく暮らすために、
ちょっとした心配りと、よく考えられたプランを。
ハウスメーカーを交え、同居家族みんなの生活スタイルを明確に、
わが家ならではのプランづくりをめざしましょう。
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- 同居は息子夫婦か、娘夫婦か
- 息子夫婦同居と娘夫婦同居とでは、同居に対する意識や距離感、
両世帯の交流スタイルに違いが出てきます。
間取りを考える際にはこの違いを配慮しておくことが重要です。
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- 実の母娘なら家事が頼みやすい
- 一般的に実の母娘なら、結婚する前からの生活の延長線上で
同居が考えられるでしょう。
女性が主体となる家事の面では互いに協力も抵抗感が少ないはず。
キッチン共用などの家事空間の作り方が変わってきます。
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- 息子夫婦世帯とは家事の分離が基本
- 子世帯が息子夫婦の場合、料理はもちろん、
洗濯物の干し方たたみ方まで違っているでしょう。
姑と嫁となる世帯では買い物、洗濯、炊事、掃除、ゴミ出しなど、
家事ははっきり分けて、それに応じた間取りプランが多くなります。
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- 2人の主婦の昼間の過ごし方
- 家事のことばかりでなく、家で過ごす時間がどうしても長くなる
主婦にとっては、どうくつろぐかも大事なポイントになります。
母と娘なら昼食を一緒にとって、そのまま過ごすことも自然な流れ。
でも姑と嫁ならくつろぎスペースの配置にも工夫が必要でしょう。
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- キッチンを独立させる、プラスα
- 息子夫婦と同居の場合にキッチンやユーティリティなど、
家事の面での独立性を重視することがポイントになります。
とは言っても、すべてを独立させてしまっては
家の文化の交流の場がなくなってしまいます。
2人の主婦が交流できる場、月に何度かは一緒に食事を楽しむ場など、
独立と交流のバランスがとれたプランも考えたいですね。
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- 娘婿の気づまりにも配慮したつくり
- 娘夫婦同居で娘婿として一緒に暮らすようになったご主人。
家事の負担はなくても、何かと気がねはついて回ります。
たとえば働きざかりのご主人が夜遅く帰宅するような場合、
家のつくりひとつで親世帯へ気を遣い、そっと鍵を開ける、
帰宅後の入浴は控えるなど、肩身の狭い思いをするケースも
想定しておかなければいけません。
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- 休日の過ごし方、来客の迎え方にも
- 子世帯でご主人の独立スペースを望む声は、
娘夫婦同居の場合に多くなります。
ほかにもお客様をもてなす、親戚を迎える、
子世帯の兄弟姉妹が実家として帰ってくる…など、
同居にはさまざまな生活パターンが生じてきます。
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- 将来単世帯になる時のことも少し考えて
- 様々な事情の変化で、二世帯が単世帯になってしまう日が来ることも必然です。
そのときに「売却してしまう」「一世帯または全棟を賃貸する」
「別の家族と二世帯で暮らす」…などの臨機応変な対応ができるかどうか。
万が一でもその日のための対応策を、あらかじめ考えておくことも必要かも
知れません。