ABCハウジング
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テレビ・ラジオで活躍中のFPいちのせかつみと
FP資格を持つアナウンサー魚住由紀による住まいに関する楽しいお話。

VOL.5

エコロジーとエコノミー
―これからの住まいの建て方、暮らし方を考える―

エコポイントやエコカー減税。最近、エコロジーに気を使うといろいろな特典がついてきます。後の時代や世の中のために、美しい地球を守ろうというのが本来のエコロジーの考え方。
でも、地球規模の大きな取り組みだけに、どこから実践しようか、手をつけられずにいることも。そんなときに後押しをしてくれるこれらの制度。私たちが環境のためにできることは何か、いっしょに考えてみませんか。

すぐに始められるエコ生活

魚住 環境にいいことしているかと問われるとー。ゴミの分別に気をつけたり、マイバッグでお買い物。電気のつけっぱなしに注意する…そんなところかしら。いちのせさんが心がけていることってありますか?

いちのせ ぼくは和風が好きなこともあって、日本文化の見直しがエコにつながるって考えてるねん。夏に電気を使いすぎないように、部屋の窓はなるべく開け放って、網戸で風の道を作る。各部屋にはうちわを置く。トイレの中も結構暑いでしょ、重宝しまっせ(笑)。見た目も大切やね。植木鉢を置くと、涼しげに。打ち水もええなあ。風鈴に、金魚鉢…自分自身も浴衣を着てみる。

魚住 いちのせさんの事務所、和テイストなインテリアですものね。五感に訴え涼しさを演出したら、エアコン生活から脱出!夏の冷え性にもさようなら。もちろん、光熱費の節約につながるからお財布にもやさしい。
 みんなで一斉に打ち水をすると東京の温度が2度下がるという研究もありますね。「打ち水大作戦」となって全国に運動が広がっている。打ち水にはお風呂の残り湯やエアコンの室外機から出る水などを使うと、もっとエコ。

いちのせ そう、エコには「再利用」も大切やね。自然派の魚住さんも何かしてそうだけど…。

魚住 我が家は、週末菜園に凝っているので、コンポストで生ゴミを堆肥に変えています。そういえば、これも立派なエコですね。ゴミの減量・リサイクル、肥料代節約の一石二鳥なのでおすすめです。自治体によってはコンポスト購入に助成をしているようですね。

いちのせ 買う前に申請するのを忘れずにね。ほかにも、民有地への緑化事業の一環で「生け垣助成」、ビルやマンションには「屋上や壁面緑化への助成」も。都市部のヒートアイランド現象を緩和するための対策で、東京23区内では助成の限度額を50万円から一気に200万円に引き上げた。大阪市でも緑化率をあげようと力を入れています。制度を上手く使って屋上緑化をすれば、屋根の断熱効果で光熱費の削減も期待できる。緑が増えると大気も浄化されるし、景観もいい。

魚住 日差しの強い窓は、ゴーヤなどツル性の植物を植えて緑のカーテンを。成長が楽しみだし、ゴーヤにはビタミンCもたっぷり!ベランダでも、土を多めに入れればプランターで育ちます。暮らしが豊かになりますね。

リフォームや建て替えは
エコを考えるチャンス

いちのせ 最近は住宅メーカーがずいぶんエコロジーに力を入れていますね。窓ひとつとっても進化しています。「エコガラス」って聞いたことありますか?窓からの熱の出入りを防いで、冷暖房の効率をアップできる特殊ガラスなんです。また、窓はどの位置に、何カ所つけるかによっても通風や熱の入り方が変わるから、建築デザインにも気を使いたい。窓を有効に利用して、冷暖房に頼りすぎないよう考えないとね。僕の自宅でも、西向きの窓のリフォームを考えています。断熱と、ついでに騒音対策もできたらええなあと思って。エコ改修の減税も利用して。

魚住 せっかくだから、壁や屋根の断熱についても考えたいですね。ところで、私はソーラーパネルが気になっているんですが…。屋根に設置しているお宅もたまに見かけますね。

いちのせ 太陽の光から電気をつくって自家発電する「太陽光発電システム」やね。二酸化炭素の排出削減のため、設置に補助金制度も。国の補助金は1キロワットあたり7万円です。地方自治体によっても制度があり、例えば大阪市で4キロワットのシステムを設置すると、国の補助金7万円×4KW=28万円、市の補助金が5万円×4KW=20万円で、合計48万円の補助金が受けられる。ただし補助金総額に達したら締め切り、早い者勝ちです。

魚住
 標準的な設備で230万円くらいからといいますから、補助はありがたいですね。関心を持っていた方にはいい機会。余った電力は電力会社に買いとってもらえるというのも興味深いです。

いちのせ ほかに僕がいま注目しているのが「地下室」。冬は暖かく、夏は涼しく過ごせます。こどもの頃つくった秘密基地の洞穴もそうやった。地中の温度は地表と比べて安定しているからね。深く掘ると施工に費用がかかるけど、室温が安定した部屋があると、ワインや食品の保存にも便利だし、防音対策にもなるから趣味の部屋にもいい。憧れやね。

「200年住宅」の時代がやってきた

魚住 電気の「エコキュート」やガスの「エコジョーズ・エコウィル」、効率のよい給湯システムを検討して、環境や光熱費を考える人は増えています。でも、いまやそれだけにとどまらないのですね。

いちのせ もっと光熱費を減らすためには、家族が仲良く同じ部屋で過ごすのが一番!冷暖房も、照明もひとつで済みますやん(笑)。
 そして、個々の設備だけでなく、世代を超え愛着をもって暮らせる家も登場しました。それが長期優良住宅、いわゆる「200年住宅」。いいものをつくって手入れして、長く使おうという考え方なんや。居住空間も稼働性を持たせ、水回りや設備の改修もしやすい。住む人のライフスタイルに合わせられる家やね。こうした優良な住宅には補助金や減税があります。
魚住 いままでの日本の住宅は、建ててから年数がたつと資産価値が落ちてゆくものでしたけど、長寿命を念頭に建てる住宅は、リフォームしながら価値を高められる。転売し暮らしのレベルアップをはかれるし、若い人は新しい家を買わなくても、自分たちのサイズに合った中古の家を手にいれることができる。欧米型の住まい方ですね。

いちのせ  経済成長のためには環境破壊がつきものだし、環境を守るためにはそれなりの費用がかかることもある。エコロジーとエコノミーは共存しにくい面もあるけれど、とにかく長い時間軸の中でものごとをとらえてゆきたいものやね。
(2009.07.08up)