そうですね。だからモノの区別ができないっていうのがいちばんの原因で、じゃあ区別するのにはどうしたらいいのっていうことですが、わかりやすい言葉で言うと、「(動詞の)現在形で考える」っていうことです。たとえば「高かったから捨てられない」とか、「いつか使うかも知れないから置いておく」とか、これがモノが捨てられないっていう方に非常に多い理由なんですね。でも「高かったから」の過去形とか、「いつか着るかも知れない」っていう未来形のモノは、必ず「要らない」モノになる。モノに対しては、
現在あなたにとって要るモノですか?要らないモノですか?あるいは必要なモノですか?不必要なモノですか?っていうことだけなんですね。
「この服は必要なんですか?」と聞いたときに「これは高かったから、将来子供が大きくなった時に着せようと思ってる」っておっしゃる。じゃあ10年後にそれを子供が着るかって言ったら、たぶん絶対着ないですよね。ファッションには流行りがありますからね。だから、現在形で考えればモノの量は絶対に減りますよとお話しするんです。
じゃあ、どうやってモノを減らしていくのか。僕はモノにも食べ物と同じように賞味期限をつけてくださいって言ってるんです。たとえば服。極端な話、普段着なら1年間着なかった服は、もうあなたにとって不必要なモノと考えてくださいっていうことです。服に1年間という賞味期限をつけるんですね。でもそれを捨ててくださいって言ったら、それはちょっと抵抗があると思うんです。だからその場合は、お友達にあげるとか、ネットオークションで売るとか、
寄付するとかって
いう
方法を提案します。
他の人の役に立ってると
いう処分の仕方であれば、
たぶん気持ちのいい捨て
方だと思うんですね。
もっと極端な例で言うと、僕なんかはTシャツだったら、10枚あれば充分と思ってるんで、自分に必要なTシャツは10枚と決めるんです。で、セールやなんかでいいTシャツを見つけたとする。それでこれを買って帰ったら、既に持っている10枚の中から、1枚を減らすんです。絶対に減らすんです。Tシャツは10枚と決めているわけだから。ね、そうしたら、これを買ったらどれか1枚を減らさないといけないとなって、新しいモノを買うときには立ち止まってよく考えて、
結局ムダな買い物も減らすことができるんですよ。適正量を決めるっていうのは、何かを買ったら何かを減らさないといけない、そういうことをすべてのモノに対して決めるっていうことでもあるんです。そうすればつねに適正量を維持して、モノが溢れかえるっていうことが絶対に起こらないです。