平成21年11月24日更新

余剰電力の買い取り価格が2倍になって
太陽光発電システムがより身近に!

政府が環境対策に本腰を入れる中、11月1日から太陽光発電システムに関わる新しい制度がスタートしました。余った電力を買い取る価格を現在の2倍とすることを、電力会社に義務付けるというもの。環境に優しい太陽光発電をつけた「ソーラー住宅」の魅力が高まったといえるでしょう。「初期投資を回収するのに時間がかかる」といわれてきた太陽光発電ですが、新制度でどう変わったのか経済産業省の試算などを参考にしながらみてみましょう。

(1)国・地方自治体の支援
一般的な家庭向け太陽光発電システムの発電出力は3~4kwですが、モデルケースでは新築住宅に3.5kwのシステムを設置するものとして、初期投資のコストを185万円と想定(中古住宅に設置する場合には、初期コストが少しアップします)しています。現在、システムを導入すると、政府から最大出力1kwあたり7万円の補助金が支給されます。2005年度で打ち切られていた補助金制度ですが、2009年1月に復活しました。これをモデルケースにあてはめると、24.5万円(3.5kw×7万円)がもらえることになります。
さらに、住宅ローンを組んでマイホームを購入すると、10年間にわたってローン残高の1%の所得税が戻る「住宅ローン控除」を受けることができます。太陽光発電システムをつけた住宅をローンで購入したと仮定すると、減税額は最大で18.5万円(185万円×1%×10年)で、補助金と合わせると国からの支援により約43万円が回収できる計算になります。
また、この4月からは各自治体による補助金制度も始まり、例えば東京都は1kwあたり10万円、大阪市は1kwあたり5万円といったように補助を出しています。各自治体によって異なるため、ここでは3.5kwあたり約20万円という数字を用います。

(2)売電収入による効果
太陽光発電システムを導入すると、家庭での「電気使用料の節約メリット」があります。モデルではこれを、10年間で約35万円程度と見積もっています。ここに「余剰電力を売ったことによる収入」がプラスされます。これまでの売電単価24円/kwh(売電比率6割、発電効率12%として試算)で計算した場合、売電収入は10年間で50万円程度にしかなりませんでした。これでは10年かけ、国や自治体の補助金、減税や電気料金の節約分と合わせても、設置にかかった費用のうち37万円が回収できません(図参照)。しかしこのたび、これが2倍の48円/kwhへとアップしたので、得られる収入が約100万円に増えることに。設置時に投資した金額が10年間で回収でき、それ以降は利益が出る計算となります。ただし、実際にはメンテナンス費用等の支出がある点には留意が必要です。
いずれにしろ、国をはじめとする様々なバックアップ制度により、太陽光発電システムの投資効率がぐっと高まりました。環境に優しい「ソーラー住宅」は、長い目で見ると家計にも優しく、より身近な存在になったといえます。

表