第6回 高津川ウッディ・クラフト有限責任事業組合 No.1

島根県益田広域を中心に高津川流域の木工所など数社が組合を結成、地域伝統産業を守り育てていく息の長い取り組みを続けています。一過性に終わることなく、自分たちが勉強しながら地域へ広め、地域の需要も喚起しつつ全国へ、世界へ出すものを作って行こうという取り組みです。

SLの運行で有名な山口線に乗って瀬戸内海側から日本海側へ

山陽新幹線新山口(旧小郡)駅で山口線に乗り換え。特急スーパーおきは真新しいモダンな車両でした。SLは土日などに津和野まで運行しています。
車窓からの風景。山並の姿はやさしく高津川沿いは開けて明るい印象です。
昨年夏の豪雨で8月末に1年ぶりに全線開通とのことでした。
益田駅から車で15分ほど、到着したのは平和木工の益田工場と営業所。
ここの社長洗川さんが組合の代表です。

組合で創り出した商品の数々

商品の第一号は杉の集成材、「ウッドリバー」。高津川流域の杉間伐材を集成材にして2011年グッドデザイン賞受賞。
2012年には桧の集成材、ウッドリバーtype HINOKIでグッドデザイン賞受賞。木目、色調、木肌が美しい流域材の良さをストレートに表現。
ウッドリバーtype HINOKIを6mm厚さで棚に仕上げたシェルフィー。板の美しさを活かしたシンプルデザイン。軽量で持ち運びが楽です。
背の高いものもあります。
桧のフレームに麻の蚊帳生地を両面に張った布和里(ふわり)。建具や衝立に。
布和里をL型にセット、デスクを組み合わせたパーティションのLフィー。和みの空間です。
布和里をL型に支える柱にはウッドリバーtype HINOKIが使われ美しい四方柾に仕立てられています。
ウッドリバー(杉)を使った柾宗(まさむね)。棚板は棚田のようにやさしくカーブしています。

息の長い取り組みを続け、定番商品としてカタログを作成するまでになりました。
過疎化、高齢化、地域産業の存続危機など困難が予想されるなか、素敵なものづくりを続けられています。
その秘密は、次回じっくりご紹介しましょう。

(C) ABC HOUSING

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